2013年12月28日土曜日

Pouilly Fuissé Les Reisses 11 Robert Denogent プイィ・フュイッセ レ・ロイッス 2011 ロベール・ドノジョン


Bu sur 3 jours. Nez plaisant, bouche puissante, un peu monolitique, avec un léger amer et une finale un peu alcooleuse (c'est solaire, versant sud Pouilly!). Une légère trace de bois, pas génante du tout. Le vin a été élevé selon la méthode traditionnelle bourguignonne avec les deux fermentations en fût et un élévage long sans batonnage. Peut-être un peu simple arômatiquement en l'état, il est possible que le vin gagne en complexité avec le temps sous verre.

À noter un accord fantastique avec une soupe de crabe et les oursins, la puissance du vin contrecarrant vraiment très bien ces mets goûteux.

3日にかけて試飲しました。香りは心地よく、味わいは力強いが、ちょっと単一的で、苦味と余韻にアルコール感があります。(アルコール感は南向きのプイィの畑の日照からきます。)軽い樽の感じは全く邪魔をしません。醸造は、二つの発酵を樽で行い、長い樽熟成とバトナージュ無しの、ブルゴーニュの伝統的な手法で作られたワインです。アロマはちょっと単調かもしれませんが、瓶中で時間をかけて複雑さを増す可能性もあります。

カニ鍋とウニの食事には素晴らしくあいました。このワインの力強さが、味わいの強い食材の料理と本当に対照的でした。

2013年12月24日火曜日

Kitakyushu Wine Seminar 3 - Thanks, pics & tasting notes. 第3回ワインセミナー(北九州) 後記



Wines in serving order: Meursault Limozin 2000 Henri Germain, Meursault 1er Cru Cras 2010 Buisson-Charles, Meursault 1er Cru Bouchères Buisson-Charles, Puligny-Montrachet 1er Cru Combettes 1994 Michel Ampeau, Meursault 1er Cru Charmes 2007 Henri Germain, Chambolle-Musigny Pierre Naigeon 07 (red).

Thanks to all who attended this session dedicated to Meursault wines. Special thanks to Asako-San and al for organizing sushis, soup and other side-dishes which happened to be great with tasting.

A few pics and my tasting notes below.
Kind regards to all.

ワインは次の順序でご提供しました。
ムルソー リモザン2000アンリ・ジェルマン、ムルソー プルミエ・クリュ クラ2010ビュイッソン=シャルル、ムルソー プルミエ・クリュ ブッシェール2010ビュイッソン=シャルル、ピュリニー・モンラッシェ プルミエ・クリュ コンベット1994ミッシェル・アンポー、ムルソー プルミエ・クリュ シャルム2007アンリ・ジェルマン、シャンボール・ミュジニー ピエール・ネジョン 2007(赤)。

ムルソーづくしの今回のセミナーにご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。特に麻子さんにはお寿司やスープなどをご準備いただいて試飲に更に花を添えていただき本当にありがとうございました。

以下にそのときの写真をいくつかあげておきます。ありがとうございました。


By the way, if you want to know more about the Burgundy white wines' aromas, you might of course taste our selection of wines :-), but you might also be interested by the two blogs:
Grands blancs de Garde - Cahier des Charges in French and its japanese version 長期熟成する素晴らしい白ワイン 仕様書 kindly written by Yoko.

ちなみに、ブルゴーニュの白ワインのアロマについてもっとお知りになりたい方は、勿論私たちのワインセミナーにご参加いただいて試飲するのが一番ですが、こちらのブログの記事もご参考ください。
Grands blancs de Garde - Cahier des Chargesfrançais
長期熟成する素晴らしい白ワイン 仕様書(日本語)






I could taste the wines quite well this time. I hope that you all noted that no wines show signs of oxydation or woody aromas...

According to me, Germain's wines (00 and 07) showed a nice evolution with a mix of very complex and pleasant aromas. Tasting blindly many people put Limozin 00 as their best wine and took it for a premier Cru. Charmes 07 was the last bottle of white I opened and everybody knew it was Charmes... I found both wines had simliaritities: elegance, balance, complexity and precision of aromas. A touch of glycerine for both but absolutely no heavyness whatsoever. Limozin might have some touch praline and liquorice. I remember a comment that Limozin tasted young... though the wine is 13 years old. Charmes had charatectic flavors of white flower - which ones I don't mind really but this is Charmes! In brief I really loved these aromas and Germain's style.

Buisson-Charles' wines are vinified by Patrick Essa who has certainly clear ideas about what he is doing. His wines are strong and precise wihout any common aromas, he likes to harvest quite mature grapes. Therefore his wines are never very acid and can be tatsed early though they are supposed to age very well. Having tasted the 09 last year, I knew we could taste Les Bouchères and Les Cras vintage 10, this time.  According to me they both tasted great: both powerful, rich and rather precise yet. But they will definitely improve with time, gaining complexity and fat. Both wines showed distinct minéralités. Bouchères has this slight saltiness, a taster thought there was a touch of CO2 with this wine... Well no, not really! It was not sparkling and that remained after opening. It is rather terroir here. A Cras has its typical taste of stone that could hardly be decribed with worlds and I won't attempt to do so. Some tasters found Cras and Bouchères their best wines but I really think that these wines will be even better in a few years giving even more pleasure.
 
Michel Ampeau's Puligny 1er Cru Combettes 94, was opened in advance and put for about two hours in a decanter. Last time that I tasted Ampeau's wines, the wine really got great the day after opening. I guess that this wine needed more air: there were still some signs of reduction. The wine was quite impressive though but I admit that I was a little disappointed. Combettes is a superb terroir! It was interesting to compare the styles of  Ampeau's Combettes and Germain's Charmes.

After 5 white wines, I served a Chambolle-Musigny 07 by Pierre Naigeon. I think that people appreciated it! I know this wine quite well.

今回は私もしっかりと試飲することができました。参加者のどなたも、試飲ワインに酸化の跡や、木樽のアロマをみることはなかったと願ってます。

ジェルマンの2000年と2007年のワインは、複雑で心地よいアロマの混ざり合った大変よい熟成を遂げていたと、私は思います。ブラインドの試飲では、多くの人が彼のリモザン2000年が一番好きなワインに挙げていて、それをプルミエ・クリュと思っていました。シャルム2007年は、最後にあけた白ワインで、皆にそれがシャルムと知らせていました。これら2つのワインに、私は共通点を感じ取りました。エレガントでバランスよく、複雑でアロマがストレートです。共にグリセリンのタッチがありますが、重たるさなどは全く感じられません。リモザンにはプラリーヌやカンゾウのニュアンスがあったかもしれません。リモザンは、ある人はとても若々しく感じるとコメントしていましたが、既に13年前のワインです。このシャルムには典型的な白い花のアロマがあります。私は特段それを好むわけではないのですが、これがシャルムのアロマなのです。要約すると、私はこれらのアロマとジェルマンのスタイルが大好きです。

ビュイッソン・シャルルのワインは、パトリック・エッサが醸造していますが、彼はワイン作りに関しては大変造詣の深い人です。彼のワインは、力強く明確で、くだらないアロマはありません。彼は、ブドウがかなり成熟してから収穫するのが好きです。ですから、彼のワインは決して酸っぱすぎることはなく、若いうちから楽しめますが、長期熟成できるように作られています。2009年のワインを去年試飲したので、2010年のブッシェールとレ・クラのワインを今回試飲してもよいと判断しました。私は、試飲して共にとてもよいと思いました。共に、力強く芳醇、比較的ストレートです。しかし、時間をかけて熟成させれば、更に複雑で豊かなワインにきっとなるでしょう。ワインはそれぞれ異なるミネラル感を表していました。ブッシェールは微かな塩味があって、ある試飲者はこのワインに炭酸ガスがわずかにあるのでは、と思ったそうですが、勿論ありません。スパークリングワインではありませんし、この感じはこの後もずっと続きました。これはむしろこのテロワール由来です。一方、クラはこのテロワール典型のなんとも表現し難い石の味わいです。試飲者の中には、このブッシェールとクラがこの日のベストワインだ、と言う人もいましたが、私はあと数年後にはもっと喜びの大きなワインになると思います。

ミッシェル・アンポーピュリニー プルミエ・クリュ コンベット 1994は、前もって抜栓し、2時間ほどデキャンターに移しておきました。前回アンポーのワインを試飲した時は、抜栓翌日に大変素晴らしかったです。微かな還元のニュアンスがあって、このワインは、もう少し空気にさらす必要があったかな、と思いました。このワインはかなり衝撃的だったのですが、正直言うとは私は少し落胆しました。コンベットは本当に素晴らしいテロワールなのです。アンポーのコンベットとジェルマンのシャルムのスタイルを比較するのもとても興味深かったです。

5種類の白ワインの後、ピエール・ネジョンのシャンボール・ミュジニー 2007を皆さんと楽しみました。私はこのワインは良く知っています。

試飲ワイン

2013年12月21日土曜日

長期熟成する素晴らしい白ワイン 仕様書



原文: Grands blancs de garde - cahier des charges(仏語)

伝統的なブルゴーニュの素晴らしい白ワインとは?
どれが高貴なアロマ、つまりテロワール由来のアロマか?
素晴らしい白のテロワールワインはどうやって作るのか?

ワインについて絶対的真実はなく、醸造学で全てを説明付けるにはまだ程遠いのですが、ここでは、生産者と議論しワインを試飲して得た信念を、質問に答える形で紹介します。

1.味わい
何がテロワールの味わいで、何がそうでないのか?

良いテロワールでは、どんな年でもブドウが良い成熟を得ることができます。良いテロワールは特徴的なアロマをもたらし、毎年それが再現可能です。

以下が、素晴らしい白ワインがもつテロワールの特徴的アロマです。
  • 種々の石の味わい、塩分を含んだ味わい、ヨウ素、火打石など・・・この最初の味わいのグループは、一般的にワインの「ミネラル感」を思い起こします。しかしこの呼び方はあいまいで、時に混乱を招きます。このミネラル感は、区画もしくはクリマごとに特徴をもち、ジュラ紀の粘土石灰質の異なる土壌の性質と大変密接な関係を持っています。しかし、土壌の中のミネラル自身は何も味わいはないのです。
  • 高貴なアロマ。たとえば、アーモンド、デザート、クレム・ブリュレ、白い花、菩提樹、生のヘーゼルナッツ、カンゾウ、外来フルーツ、ドライフルーツ(アプリコット)、など・・・。シャルドネが瓶中で時間をかけて、または栓抜後に空気にさらされて作られます。これらもまた、クリマごとに大変特徴があります。シャッサーニュ、ピュリニー、ムルソー、コルトンなどのそれぞれ異なる特徴は、味わうことで容易に納得できます。例えば、シャッサーニュの広がるようなアロマや、ピュリニーのミネラル感、ムルソーのエレガントさなど、一般的に表現することもできますが、これでは、同一アペラシオン上でモザイク状に分かれた区画の違いはうまく表現できません。ムルソーを例にとると、斜面上部のワインは、ピュリニーのアペラシオンの北側に位置するピュリニー プルミエ・クリュに大変似ていることがあります。これから説明できることは、本質的にこれらの区画の土壌が似ているということです。
また、テロワールとは無縁で、テロワールワインにおいては興味の対象でないアロマを挙げると、
  • バター、そしてその後すぐ蜂蜜の味わいになるアロマ。このアロマは、樽熟成時に酸化させて作るシャルドネワインの典型です。こういったアロマを好む人もいるのですが、この味わいが他のアロマを隠してしまってはいけませんし、第一これはテロワールとは全く関係のないアロマです。 蜂蜜の味わいがしすぎるワインは、疲れてしまったワインか、悪い熟成をしたワインです。
  • 若いワインの中にある発酵のアロマ。これは何年か後には消失します。
  • カレーやクルミなどの、酸化のアロマ。これはソトロンと呼ばれる芳香で、ウイヤージュ(木樽のワインの補填)を行って作るワインにあってはいけないものです。
  • ローストピーナッツなどの強すぎる悪い還元香は悪い澱由来です。
  • 樽香
  • その他、失敗由来のアロマなど
市場の傾向はというと、バターや蜂蜜の味わいに樽香の効いたものや、発酵のアロマのワインを多く作っています。これらのワインの味わいは実際作るのは容易で、万人受けし、早いうちから飲むことができます・・・が、結果的にあまり品のよいワインではありませんし、正しく熟成していきません。熟成前酸化「プレモックス」と呼ばれる、うまく長期熟成しない現象を引き起こすことが知られています。

私は、ウイヤージュを行って作られるシャルドネ典型の、脂肪質(グリセリン)がほんの少しある中に、テロワールがきちんと表現されていて、時には軽い蜂蜜のニュアンスが感じられるような白ワインが特に好きです。この繊細なバランスは、瓶の中で何年も時間をかけた熟成の中でつくられます。

2.バランス(酸味/アルコール)
ワインはバランスが大切です。

素晴らしい上級白ワインは、酸っぱすぎたり逆に重ったるすぎず、決して飽きることなく飲むことができるワインだと私は考えます。素晴らしい上級白ワインは、食前酒でもなければデザートワインでもないのです。それ1つだけを飲み終えることができるワインで、12杯で次に赤ワインへと移りたくなるようでもいけません。

ゴージャスで重たく酸味が少ない白ワインが流行った後、現在は酸味がずっと印象的な緊張感あるワインが主流です。多くの生産者は、「十分に熟していない」ほうが、熟すのを待って多くのブドウを腐らせて生産量を減らしてしまうよりはましと考え、ブドウが熟したか否かといった段階のかなり早い時期に収穫します。このリスクを避ける姿勢は、畑での悪い仕事にも通じます(先を参照)。ウイヤージュを行うシャルドネが酸味に欠けると、一般的には長期熟成が難しくなります。一方、酸っぱすぎるワインは、いつまでたっても酸っぱいワインなのです。

3.ブルゴーニュの素晴らしい上級白のテロワール・ワインはどうやって作るか
ワイン作りの手順は?難しさは?違いを決定付ける技術的ポイントは?

レシピのキーワードは
- よい収穫: 完璧な健康状態。ブドウのフェノール熟成とアルコール熟成共によい熟成。よい酸味がある。
- 木樽を用いて、上質な澱上で長い熟成。酸化の操作や澱の自己分解の遅延などの目的のための、人手の介入をできるだけ行わない。

以下は、作り方のもう少し詳しい内容のチェックリストです。

- 比較的遅く収穫することで、よい酸味とよい熟成を同時にもったブドウを得ることは一般的には可能です。しかし、そのためには、ブドウ畑でのよい仕事がまず不可欠です。ブドウの木が深く根を張り易くする土壌の仕事は、果汁の酸味を適切にすることを助けます。一方、健全でないブドウはもちろん、肥料(酸化カリウム)を与えることも酸味を下げてしまいます。熟しすぎたり痛み始めたシャルドネのブドウは、酸味をたちまち失ってしまうので注意が必要です。よって、最適な成熟時に収穫するのが絶対条件です。
- 収穫されたブドウはつぶれないように浅いカゴに並べます。そうすることで、ブドウが酸化することを防ぐので、収穫してすぐプレスする必要はありません。
- 収穫時の選果。上質の果汁と澱を得るために、槽に入れるブドウは完璧な状態でなければいけません。
- 果汁の酸味を調節しない。
- ブドウの成熟加減によっては0.5パーセントまでの補糖は可能。
- 不純物の除去の選択は、生産年によります。上質の澱をある程度残すのは絶対不可欠です。
- アルコール発酵とマロラクティック発酵は長く時間をかけて、共に木樽で行う。
アルコール発酵は、温度が20度を超えないうちはゆっくり進むので、200リットル容器の小さな木樽で冷涼なセラーにて「自然な」温度調節機能を用いて、ゆっくり発酵を行います。(私は温度調節機能の備わったステンレス発酵槽は拒否します)。アルコール発酵は、一般的には95パーセントは最初の2ヶ月で行われるのですが、残りの5パーセントは1年をかけて行います。選んだ発酵酵母を後から加えることはしません。-- 美味しさはどこから来るのかお分かりですよね?
- これら2つの発酵(特にマロラクティック発酵)を進める温度は、得られるアロマの種類に本質的に影響を与えます。実際、温度が2度違うだけで、酵母やバクテリアを壊したり、逆に活発にさせたりするのです。
- アルコール発酵とマロラクティック発酵は共にきちんと終わらせなければいけません。発酵は二冬を越して行われます。アルコール発酵が完了しないうちにマロラクティック発酵が始まってしまう場合も時にはありますが、問題ではありません。
- ワインは上質な澱上で熟成されます。澱の自己破壊がゆっくり進み、拡散されて、ワインに興味深いアロマを伝えていくのです。
- この長い熟成の間、酸化作用は制御・抑制されていなければいけません。木樽は補填されます。可能な限り人の手を加えないようにします。バトナージュは禁止です。瓶詰め前に一度だけ澱引きを行います。小穴の多い新樽や風通しのよいセラーなどは、ワインの酸化を促進してしまうため、新樽の使用やセラーの換気は制限します。最後に、ワインの酸化の観点から、セラー中の樽の配置の仕方も大切です。

ここで分かることは、ワインの熟成のためのセラーは大変重要だということです。経験から言えることは、同じワインの樽でも、セラーに置かれた位置が異なれば、異なった熟成をします。また、平均温度が11~12度のセラーと、13~14度のセラーでは、異なったワインになります。

- 異なる木樽のワインをアッサンブラージュしたあと、軽くフィルターにかけ、清澄作業をします。
- ワインの熟成前酸化を防ぐために、最後に瓶詰め前に軽く亜硫酸塩を加えます。二酸化硫黄が大体30~40mg/l 含まれるようにします。生産者は各自この値を経験から知っており、醸造の方法によって決められます。

4. 用語解釈

バトナージュ
ワイン醸造の際のテクニックで、「バトン」と呼ばれる金属の棒で木樽の底に溜まった澱を混ぜます。これは、澱の粒子を分散させ、澱とワインの接触面積を増やし、そしてワインを酸化させる効果があります。これは、一般的に、よく言われる「バターの味わい」をつくり、若いうちから開いた、より脂肪質(グリセリン)なワインにします。このテクニックは、長期熟成によって獲得されるべきものを短期に得る手段とみなすべきでしょう。バトナージュの適用は、本質的に経済的理由です。1年以上樽熟成させないので、二種類の生産年のワインをセラーに同時に保存する場所の確保が省けます。バトナージュは、ワインの種類によっては疲れさせてしまうので、熟成前酸化の危険性をかなり増やす疑いがあります。

参照: 原文(仏語)

併せて読みたいその他の記事:

2013年12月17日火曜日

Des fausses étiquettes de Mouton
ムートンの偽ラベル

Ben oui comme les gens achètent Mouton pour l'étiquette... maintenant on en trouve des contrefaçons. Voir l'article du Sud-Ouest. C'est vrai que le vin on s'en fout après-tout, c'est le bout de papier avec le gri-gri qui compte.

Photo N.Asfour/AFP
ラベルのために購入される方も多いらしいこのワイン。今度はなんと偽者のラベルが発覚したとか。結局中身のワインはどうでもよいわけで、この話題性ある絵のラベルが目的なのでしょう。

2013年12月8日日曜日

Pourquoi les Bordeaux sont à 99% ennnuyeux. 何故ボルドーワインの99%はつまらないのか。

(和訳はこちら)


Laissez-moi vous conter mon expérience avec les vins Bordelais.

Quand nous avons commencé notre activité d'importation de vins au Japon il y a cinq ans, ma première idée était de travailler avec les Bordelais. J'avais en effet d'excellents souvenirs des vins de Bordeaux et particulièrement de Pomerol. Je me souviendrai toujours d'un superbe Pomerol du millésime 88 bu il y a un peu plus de dix ans...

Plein d'espoir pour le Bordelais j'avais donc commencé mes recherches pour retrouver ce type de vins qui m'avait séduit.

Finalement, je n'ai trouvé que quelques très rares producteurs qui continuaient à faire ce style de vins. J'ai bien dégusté et discuté avec les vignerons... Mais tous les spécialistes sont unanimes: les vins de Bordeaux ont dans leur immense majorité radicalement changé depuis le milieu des années 80. Un vigneron Bordelais m'a même assuré que les vins de l' "ancien style" n'existaient plus...

Que s'est il passé avec Bordeaux? Le virage s'est amorcé dans les années 80 avec un changement de clientèle cible, les producteurs se tournant vers le marché américain.

Force est de constater que malheureusement:
les Bordeaux sont devenus ennuyeux et uniformes.

Pourquoi? Cela s'explique bien...
Considérons la taille des grandes propriétés Bordelaises, notamment celle classées en 1855. La surface d'exploitation tourne généralement autour d'une centaine d'hectares, ce qui représente quelques centaines de milliers de bouteilles par an. (Ces grandes propriétés tendent à croître en rachetant les petits domaines adjacents.) Produire et vendre un cru à 200000 bouteilles/an --- voire plus! --- impose un marketing agressif et certaines contraintes de production industrielle.
Le vin doit être exporté, stocké et vendu dans des conditions très aléatoires. Le public peu expérimenté veut un goût facile et flatteur quelque soit le millésime. Le vin doit être appréciable jeune car pas de stock. C'est à peu près le cahier des charges...
Ce cahier des charges n'a donc pas pour objet de produire des vins "proches de leur terroir" ou "reflétant leur origine", si on veut jouer sur les mots. Il est aussi aisément réalisable à une échelle “industrielle”, i.e. de quelques centaines de milliers de bouteilles par an.
Voici, simplifié, le process général pour y parvenir. On extrait d'abord beaucoup de tannins à partir de raisins surmaturés en intervenant sur macérations et les fermentations, voire en les pilotant par thermorégulation, levurage, etc.... On ajoute aussi des arômes exogènes au raisin tels les tannins de bois, etc... Enfin on corrige le vin afin de le rendre buvable rapidement et on le stabilise. Pour ces dernières phases on utilise des moyens technologiques tels la micro-oxygénation, l'osmose inverse, etc... et des ajouts chimiques et organiques divers.

Par expérience il s'avère que toutes les options mentionnées ci-dessus altèrent le potentiel arômatique de la récolte, soit en le détruisant en partie, soit en le masquant.

En fait seules des vinifications peu interventionnistes peuvent réveler au mieux ce potentiel et produire des vins proches de leurs terroirs. De telles vinifications sont délicates, elles conviennent aux petites productions de quelques fûts, soit quelques milliers de bouteilles, mais sont peu compatibles avec une production industrielle.

Pour simplifier: le bon vin ce n'est pas l'industrie.

Seuls les vins d'artisans et de petites propriétés sont intéressants.
Enfin il y a encore un dernier point: la motivation. Il faut comprende ici un trait d'esprit typiquement francais! Selon vous qui sera le plus motivé pour faire un grand vin un artisan surveillant ses quelques fûts ou un salarié dans une grosse boite?

Pour parler de ce qui est bon en Bordeaux, car les vins de Bordeaux ont tout pour être parmi les meilleurs: Château Belle Brise.

C'est un petit domaine de 2 hectares, soit 10 000 bouteilles à peu près, sur un terroir de graves fines riches en nodules de fer, ce qui est très favorable pour des vins de garde. Le domaine est dirigé par Henri-Bruno de Coincy depuis le début des années 90.
Les vignes ressemblent à un jardin. La vendange est ramassée à la main en une journée par une équipe d'habitués. Les vinifications sont classiques et peu interventionnistes, sans artifices. Par exemple les cuves de fermentation sont en béton, ce qui est maintenant atypique en Bordeaux où les cuves inox thermorgulées sont devenues la norme. Les extractions sont douces. Bien sûr il n'y a aucun adjuvants chimiques ou organiques en cuve en dehors du raisin et de très peu de SO2. En particulier aucune levure sélectionnée n'est introduite pour les fermentations. Les vins sont élevés en demi-muits (400 litres) pour réduire la prise de bois.
Au final, Château Belle Brise est un vin qui défie le temps avec une évolution superbe au bout d'un dizaine d'années. Le bouquet est alors magnifique avec des arômes très complexes de truffe, sous-bois... si particuliers à Pomerol et aux assemblages cabernet franc/merlot de la rive droite.
Belle Brise, c'est de l'artisanat, de la haute-couture, pas de la marque industrielle. Je dois avouer que c'est le seul vin Bordelais que j'ai vraiment apprécié depuis une bonne quinzaine d'années.

(和訳)

ボルドーワインについての経験を少し語りたいと思います。

5年前に日本にワインを輸入する仕事を始めたとき、ボルドーワインを扱うことが私の最初のアイデアでした。実際、私はボルドーワイン、中でもポムロルのワインには、大変良い思い出があります。10年以上前に飲んだ88年のそのポムロルの素晴らしい味わいは、今も記憶に残っています。

その昔魅せられたようなボルドーワインと出会うことを夢見て、私はワインを探し始めたのです。

私は多くの生産者と何度も議論し、試飲を繰り返しました・・・しかし、ボルドーワインのほぼ全てが、80年代の中ごろに根本的に変わってしまった、と専門家の意見は皆一致しています。あるボルドーの生産者などは、古典的なスタイルのワインはボルドーにはもう残ってないことを保障する、とまで私に断言したのです。

ボルドーに何が起こったのか?
標的となる顧客の変化とともに、大きな方向転換が始まったのは80年代です。生産者はアメリカの市場へと舵を切ったのです。

ここで言っておかねばならないことは、残念なことに
ボルドーワインは、つまらない、どれも同じワインになってしまった
ということです。

何故でしょう?それは、これからお話することがその理由をよく説明付けています。

ボルドーの大きな生産者、特に最初の格付けが導入された1855年に格付けされた生産者の規模を見てください。これらのブドウ畑は一般的に100ヘクタールを越すような大きなもので、ワインの生産量は、年に何十万本にもなります。(こういった大規模生産者は、近隣の小さな生産者を買収して大きくなっていく傾向があります。ある一つのワインが年間20万本かそれ以上も生産され販売されるには、攻撃的なマーケティングを強いられ、大量生産を可能とする工場生産とならざるを得ないのです。

ワインは、どんな状態かも分からない条件下で、海を越えて輸出・保存・販売されます。顧客は必ずしもワインに精通しているわけではないので、飲み易く、飲み手を簡単に喜ばせてくれる、分かりやすいワインを欲しがります。ワインは、長期熟成のための保存場所が必ずしもあるわけではないので、若いうちに楽しまれなければいけません。これが、大まかなボルドーワインの仕様書なのです。

よってこの仕様書は、「テロワールを表現した」ワインを作ることを目的としたものではありません。また、この仕様のワインを年間何十万本も工場生産することは容易です。

ここに、どうやってそれを作るのか要約すると、まず、熟しすぎたブドウから、沢山のタンニンを搾り出します。そして、浸漬や発酵において、機械的な温度調節を駆使したり、酵母を選んで添加したりなど、沢山手を加えます。樽の木のタンニンなど、ブドウに外からアロマを加えます。最後に、マイクロ・オキシジェネーション、逆浸透膜ろ過などのテクノロジーを使ったり、化学的または有機的な添加物を加えます。

経験から、上で紹介したようなワイン作りのオプションは、収穫したブドウが持つ潜在的アロマを、部分的に壊したり、隠したりしてしまうのです。

実際、できるだけ手を加えない醸造だけがブドウが潜在的に持つものを最大限引き出し、そのテロワールをよくあらわしたワインを作り出すのです。そういう醸造は、繊細で、数樽だけ(つまり何千本か)の少量生産には適していますが、大量の工場生産には相容れません。

要約すれば、良いワインは工場生産(大規模生産)ではありません。
手作りの小さな生産者のワインだけが興味深いワインです。

最後のポイントは、動機です。ここは、フランス的エスプリの警句を理解しなければいけませんが、もしあなただったら、たった何樽かを見守る手作りの家族経営の生産者と、大会社のサラリーマンとではどちらが素晴らしいワインを作ろうとすると思いますか?

最高のワインになるための、素晴らしいクリマやテロワールがボルドーにはあります。ここで、一体どれが美味しいボルドーワインなのか、の問いに私が答えるなら、それはシャトー・ベル・ブリーズです。

シャトー・ベル・ブリーズ

2ヘクタールほどを所有し、1万本ほどを生産する小さな生産者です。畑は、小石の土壌で、鉄の塊が豊富に混ざり、これが長期熟成させるのに大変良いのです。ドメーヌは1995年よりアンリ=ブルーノ・デ・コワンシーが率います。

ブドウ畑はまるで家の庭のようにこじんまりとしています。収穫は、いつものメンバーが手摘みで、1日で収穫されます。醸造は伝統的で、できるだけ手を加えず、人工的な作業も行いません。たとえば、ボルドーでは現在はステンレス製の温度調節機能のついた発酵槽が標準的ですが、ここでは未だに古典的なコンクリート発酵槽を使用しています。抽出は柔らかい。化学添加物も、ブドウ以外の有機物も、ほんの少しの二酸化硫黄以外には何も加えません。樽熟成には400リットルの大樽を使用し、樽香を効かせすぎないようにします。

出来上がったワイン、シャトー・ベル・ブリーズは、10年ほどゆっくりと時間をかけて素晴らしい熟成を遂げます。香りは、トリュフや森の下草などの大変複雑なアロマがポムロル独特で素晴らしい。右岸のカベルネ・フランとメルローのアッサンブラージュです。

ベル・ブリーズは、オートクチュールの手作りです。工場生産のブランドではありません。
白状すれば、ここ15年ほどの中で、私が心から好きと言える、唯一のボルドーワインです。